イタリアングレーハウンドは、体重3.6~5.0kg、体高33~48cmのイタリア原産の犬種です。
日本では『イタグレ』と呼ばれていることが多いのですが、海外でも人気がある犬種で『IG』や『Iggy(イギー)』などの愛称で呼ばれています。
イタリアングレーハウンドは、狩猟犬の中でも視覚ハウンドに分類されます。
視覚ハウンドとは、狩猟時に視覚に頼って探すタイプの犬種のことを指します。
しかし、実際は狩猟に使役されることは少なく、愛玩犬として人気を誇っています。
イタリアングレーハウンドの祖先は、古代エジプト時代にファラオの宮廷にいた小型のグレーハウンドの末裔だと言われています。
イタリアングレーハウンドが最も発展したのは、ルネサンス期の貴族の宮廷であることから、特に絵画などの様々な美術品の中に登場しています。
紀元前5世紀初期にイタリアに渡り、チャールズ1世やアン王女、愛犬家で有名なヴィクトリア女王などの寵愛を受けていました。
しかし、第二次世界大戦後、さらに小型化改良を行おうと無理な交配を繰り返したことで、非常に虚弱な体質に変化してしまい、頭数が激減し絶滅の危機に陥ってしまいます。
その後、不幸中の幸いですが、改良前の個体がアメリカへと持ち込まれていたため、元の健康な犬種に戻すための再改良を行い、人気が再加熱されました。
今日の健康な体を持ったイタリアングレーハウンドは、この時の再改良の賜物と言っても過言ではありません。
日本には、江戸時代に輸入されたのが初めてと言われており、身分の高い令嬢に飼われていたようです。
イタリアングレーハウンドの特徴
イタリアングレーハウンドの特徴は、先述でも記載した通り祖先がグレーハウンドであるため、足が速いことです。
最高速度は時速40㎞と言われており、跳ぶように走ります。
また、外見はスレンダーで手足が長く、引き締まったボディをしており、古代よりこの姿は変わっていません。
イタリアングレーハウンドの被毛はシングルコートですが、短毛種なので、発毛サイクルが早いため、抜け毛が多い印象を受ける方もいるのではないでしょうか。
短い毛がどうしても散らばってしまい、飼い主さんの肌に当たるとチクチクしてしまうため、こまめな掃除が必要になります。
また、寒さに弱い犬種でもあるため、秋~春先にはウェアを着せ、体温調節を行ってあげましょう。
イタリアングレーハウンドのカラー
レッド
ブルー
ブラック
フォーン
シール
クリーム
スレートグレー
イザベラ
など
イタリアングレーハウンドの性格
運動能力が高い
イタズラ好き
聡明
温厚
イタリアングレーハウンドは、運動能力が高く、イタズラが好きと言う一面を持っています。
ですので、フリスビーやトンネルくぐり、ハードルなどのアジリティーを好みやすい傾向があります。
アジリティーはストレス解消のみならず、飼い主さんと息を合わせて共に行うことで、絆を深める意味でも有効なので是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
しかし、イタリアングレーハウンドは華奢な体をしているため、ドックランなどでは、他の犬とぶつかったりして怪我をしてしまうこともありますので、充分に注意しながら行いましょう。
その部分さえ気を付けてあげれば、温厚で聡明な性格の持ち主なので、比較的どの犬種とも仲良く過ごせることでしょう。
イタリアングレーハウンドがなりやすい病気
犬の病気情報は、姉妹サイト・わんきゅうで解説しています。